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車の盗難事故はなかなかなくならず、今でも特定の車が被害を受けています。
今回、一般社団法人 日本損害保険協会が保険会社21社を対象とした「自動車盗難事故実態調査結果」を紹介します。
盗難防止対策はお金をかければいくらでもできますが、自分が住んでいるエリアや車種にあわせて適正な対策費用におさえたいところです。
また、効果的な盗難防止方法の1つ「レンタルガレージ」についてもあわせて紹介していきます。
※当サイトでは、車やバイクを保管できる車庫を「レンタルガレージ」と呼称しています。
車やバイクのカスタマイズ設備が整っていない、保管目的の車庫も含みます。
盗難されやすい高級車|保険会社21社を対象にした盗難事故実態調査結果
一般社団法人 日本損害保険協会が毎年実施している「自動車盗難事故実態調査」を見ると、盗難にあいやすい車や犯罪が起きやすい時間が分かります。
ここでは、車上荒らしではなく、車本体を盗まれてしまう「車両本体の盗難」について、盗難が多い県、車種、犯罪が起きやすい時間を紹介します。
データ引用元:https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/pdf/news_22-21.pdf
車両本体の盗難が多い県ランキング(2022年)
- 愛知県 576件
- 大阪府 370件
- 千葉県 296件
上記のランキングは、保険料支払い件数から車両本体の盗難が多い都道府県を順番に並べたものです。
2022年は愛知県がダントツで多いことが分かります。
また、2020年~2022年までの3年間の盗難事故発生件数上位5位は以下の都道府県となっていました。
- 大阪府
- 愛知県
- 千葉県
- 埼玉県
- 茨城県
この結果をみると、盗難事故が多いエリアが絞られることが分かります。
次に、「車の保有台数に比例して犯罪率も高まるのか」もしくは「盗難されやすいエリアがあるのか」という点に着目し、車の保有台数を調査しました。
一般社団法人自動車検査登録情報協会の「都道府県別・車種別保有台数表(2023年4月末時点)」では、以下のような結果になりました。
- 愛知県
- 埼玉県
- 東京都
- 神奈川県
- 千葉県
- 大阪府
やはり、車の保有台数と犯罪率は関連性があるようです。
車の保有台数が多い上位6都道府県のうち、5つは盗難事故が多い都道府県となりました。
車両本体の盗難が多い車ランキング
ここでは、盗難事故が多い車種のランキングを紹介します。
- ランドクルーザー
- プリウス
- アルファード
上位ランキングは、2022年の「車名別盗難状況-車両本体盗難」の調査結果です。
2020年、2021年はプリウス・ランドクルーザー・レクサスLXがワースト3位でしたが、2023年にはアルファードがランクインしていましました。
盗まれやすい車については、徹底した盗難対策が必要です。
盗難が多い時間帯ランキング(2022年)
車両本体が盗難にあった時間を集計した結果がこちらです。
- 日中(9-17時) 28.4%
- 夜間(17-22時)7.8%
- 深夜~朝(22-9時) 57.1%
- 不明 6.7%
深夜~朝(22-9時)に盗難事故が起きやすいことが分かります。
人が少なく、監視カメラの画像確認も難しい深夜帯が窃盗しやすい時間のようです。
高級車を盗む手口
高級車を盗む手口は年々巧妙化しており、まさにいたちごっこ状態です。
ここでは、ニュース等でもとりあげられる2つの盗難手口を紹介します。
リレーアタック
車の電子キーの信号を盗み取り、その信号を別の場所に送信して車を盗む手法の一つです。
この手法では、一般的な遠隔キーシステムを悪用し、車を開錠し、エンジンを始動させることが可能となります。
窓を割る、車のドアをこじ開けるといった音の出やすい手口ではないため、気づかれることなく車を持ち去られるケースが多いようです。
CANインベーダー
車両の電子制御システムに侵入して、車両のコントロールを乗っ取る手口の一つです。
CAN(Controller Area Network)は、車両のさまざまな電子制御ユニット間でデータをやりとりするためのバスシステムです。
このCANバスに接続されているデバイスは、一般的にECU(電子制御ユニット)と呼ばれ、エンジン、ブレーキ、ステアリング、エアバッグなどの制御を担当しています。
鍵の開錠、エンジン始動もできるため、短時間で簡単に盗まれてしまいます。
コードグラバー
「コードグラバー(Code Grabber)」は、車のリモコンキーやキーレスエントリーシステムの暗号化された信号を傍受して、後で再生することで車を盗む手口の一つです。
コードグラバーは遠隔操作の信号をキャッチするデバイスであり、一般的に無線周波数を使用してリモコンキーと車の間で情報を送受信するシステムを悪用します。
勝手にスペアキーを作られてしまうイメージに近く、エンジンを始動させ車を持ち去られてしまいます。
高級車を盗難から守る方法
次から次へと盗難手口は増えていきますが、対策方法も進化しています。
ここでは、高級車を盗難から守る方法を紹介します。
リレーアタックの対策
ファーadayバッグは、電磁波を遮断する特殊な素材で作られた袋です。
車のキーをこのバッグに入れておくことで、リレーアタックによるキーの盗み取りを防ぐことができます。
ファーadayバッグを使うことで、キーから発信される電波を遮断し、不正なリレー攻撃を阻止します。
一部の自動車メーカーは、リレーアタックに対抗するために、より高度なセキュリティ機能を持ったキーを提供しています。
このようなキーは、通常の遠隔キーよりも暗号化された信号を使用しており、リレー攻撃を防ぐために設計されています。
車を購入する際に、リレーアタック対応のキーシステムを備えた車を選ぶことが重要です。
車には、アラームシステムやGPSトラッキングデバイスなどのセキュリティ機能を追加することで、盗難から守ることができます。
アラームシステムは、不正なアクセスを感知した際に警告音や点滅ライトで知らせることができます。
また、GPSトラッキングデバイスを取り付けることで、盗まれた車の位置を特定することができます。
車のキーは、玄関や窓の近くなど、外部から容易にアクセスできる場所に置かないようにしましょう
特に夜間は、キーを見える場所に置かないようにすることで、リレーアタックによる盗難リスクを低減できます。
CANインベーダー対策
OBD-IIポートには、CANインベーダーが侵入する際のポイントとなります。
OBD-IIポートに対して物理的なアクセスを制限するカバーを取り付けるなどの対策が効果的です。
CANバス上のデータを暗号化することで、盗難者がデータを解読するのを困難にします。
一部の車両メーカーは、CANバス通信の暗号化を導入しています。
車両の制御システムに対してセキュリティソフトウェアを導入することで、不正なアクセスや攻撃を検知し、防御することができます。
車両メーカーがセキュリティの脆弱性を修正したファームウェアアップデートを提供している場合は、定期的にアップデートを行い、最新のセキュリティ対策を取り入れることが重要です。
コードグラバー対策
リモコンキーをファーadayバッグに保管することで、無線信号が外部に漏れ出すのを防止します。
ファーadayバッグは電波を遮断する特殊な素材で作られており、リモコンキーを入れることでコードグラバーによる傍受を防ぐことができます。
リモコンキーがリモート操作されているかを確認することが重要です。
駐車場や公共の場所でリモコンキーを使用する際には、周囲に不審な人物がいないか確認し、注意してください。
車のキーレスエントリーシステムを無効にすることで、リモコンキーを使用して車を開錠やエンジンを始動させることを防ぐことができます。
車が停車している場所や夜間は、キーレスエントリーシステムを無効にすることを検討してください。
車のメーカーやディーラーが提供する最新のセキュリティ機能やファームウェアのアップデートを適用することで、コードグラバーなどの新たな脅威に対応できるようになります。
物理的な対策:レンタルガレージを借りる
最近の盗難手口は、窓を割ったりドアをこじ開けることなく短時間で盗み出してしまいます。
どれだけ対策をしても万全とはいえません。
そこで、高級車を盗難から守る方法としておすすめなのがレンタルガレージです。
シャッターガレージ、シャッター付き貸ガレージとも呼ばれる、鍵の付いたシャッター付きのガレージで車を保管します。
最近のレンタルガレージには24時間監視カメラ、自動点灯照明が設置されているものもあり、なかにはSECOMなどのセキュリティシステムを導入したものもあります。
盗難する側からすれば、まず鍵付きシャッターをこじあけるところから作業が始まるため、盗みにくい状況といえます。
レンタルガレージは盗難対策効果が高いだけでなく、愛車を雨風や紫外線から守ることも可能です。
ぜひ、高級車の盗難対策としてレンタルガレージも検討して頂きたいです。
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